“ミスタープロレス”として親しまれ、昨年１１月に現役を引退した元プロレスラー、
天龍源一郎（６６）が日本テレビ系「マネーの天使　～あなたのお金、取り戻します！～」
（木曜後１１・５９）でドラマに初出演することが１０日、分かった。

テレビ局の警備員役で、持ち味の滑舌の悪さでコミカルな演技を披露。
「１０文字以上のセリフはダメだと思ったけど、一生懸命やった」と分厚い胸板を張った。

リングでは３９年にわたり“真っ向勝負”を信条に第一線で活躍。
“生ける伝説”として惜しまれつつ引退した天龍が、新たな役者伝説を作る！

天龍がドラマデビューする作品は、吉本新喜劇座長でタレント、小籔千豊（４２）と
女優、片瀬那奈（３４）のＷ主演で話題の日テレ系「マネーの天使－」。
さまざまな金銭トラブルを解決するために奔走するお人よしの人たちの奮闘を描いた人情ドラマで、
天龍は芸能事務所のギャラ未払い問題を描いた１８日放送の第７話にテレビ局の警備員役で登場する。

撮影は６日、東京都内で行われ、天龍はレギュラー出演する女性６人組、フェアリーズの
藤田みりあ（１７）と共演。無断でテレビ局に侵入しようとする藤田を相手に
「ちょっと、きみ誰？」などのセリフに挑戦。何度も侵入を試みる藤田に対し、
持ち味のかすれ声＆滑舌の悪さを生かしてまくし立てるシーンもあり、
天龍らしい演技で笑わせた。

撮影前は「オレ、何を言ってるか分からないだろうし、１０文字以上のセリフはダメだし、大変だろうと思った」
と弱気だったが、「新しいことへの挑戦を自分のエネルギーに変える」という“レスラー魂”を発揮。

実際のセリフ量は４０～５０字とキャパを超えていたが、ほとんどＮＧを出すことなく約２時間の撮影を終了。
持ち前の“勝負強さ”で魅了した。

現役時代は日本人選手としては唯一、故ジャイアント馬場さんとアントニオ猪木（７２）から
フォール勝ちを奪い、昨年１１月のラストマッチではオカダ・カズチカ（２８）と対戦。
片エビ固めで敗れるも最後までファンを沸かせた。

そんな百戦錬磨の天龍も「額から汗を流すのがプロレス。脇の下から汗が出るのが演技」と俳優業にはタジタジ。
最後は「一生懸命やったつもりなので、ぜひ“観戦”してください」とアピールしていた。

天龍源一郎（てんりゅう・げんいちろう）

本名・嶋田源一郎。
１９５０（昭和２５）年２月２日生まれ、６６歳。
福井・勝山市出身。６３年に大相撲の二所ノ関部屋に入門。最高位は前頭筆頭。
７６年秋場所後の１０月に全日本プロレスに入団し、三冠ヘビー級王者に３度輝くなど活躍。
９８年にフリーとなりＩＷＧＰヘビー級、同タッグ王座などを獲得。
２０１０年にプロレス団体「天龍プロジェクト」を旗揚げし、１５年１１月に現役を引退した。
１メートル８９、１１７キロ。

（紙面から）